嫌いなアイツ



「偶然だね!今はバイト帰り?」


そう言い、いつもの笑顔で近づいてくる先輩


『…そうですけど』

「あれ…いつもより疲れてない?大丈夫??」


私の声のトーンの低さに気付いたのか心配そうな顔をする


『4割先輩のせいですけど…』

「ん?なにか言った?」

『いえ、なにも』


ボソッと言った愚痴に気づくこともなく「そっか」と先輩は言った


「瑠璃ちゃんと一緒に帰れるなんて、ラッキーだなぁ」


なんて言って嬉しそうに笑う先輩