嫌いなアイツ



「口には出てないけど顔にはバッチリでてるね」

『今のも口には出してないはずなのに…もしかして、神崎先輩は超能力者ですか??』


私が真面目にそう聞くと、神崎先輩は一瞬驚いた顔をしたがすぐに笑いだした


「あっはっはっは…顔に出てるよって言ってるのに…瑠璃ちゃんは本当に発想が面白いね」

『そんなに笑わなくても…』

「あー、久しぶりにこんなに笑った。やっぱり瑠璃ちゃんは最高だよ」


先輩はそう言いながら涙を拭う


私は真面目に言ったのに…なんだか恥ずかしくなってきたぞ…


「ま、瑠璃ちゃんは自分で思ってる以上に顔に出るってことだね」

『先輩が鋭いだけでは…?』

「うーん。確かに鋭いとは言われるけど…瑠璃ちゃんは特に分かりやすいと思うよ」

『そうなんですかね…』


まぁ、いいか。そういうことにしとこう。


そう思いながら私は残りのパンケーキとココアをペロリと平らげた