piririri…piririri…

携帯が鳴り、着信を見ると珍しい奴からの電話だった。

〔なんだ?〕
〔親父、今どこだよ?〕
〔あ?何処だっていいだろ〕
〔じいちゃんが呼んでるんだけど〕
〔親父が俺をここへ行かせたんだから、行き先は知ってるハズだ。
俺は今手が離せないなから、お前が相手して〕
〔やだよ。俺だって忙しいんだよ〕
〔息子のお前が俺より忙しいハズがないだろが〕
〔何時もは忙しくなくも、今はほんと忙しいんだって〕
〔はぁ……親父近くにいるのか?〕
〔あぁ〕
〔じゃぁ、変われ〕
〔おい、裕樹。連絡一つ寄越さないとはどう言うことだ〕
〔あ、わりぃ。忘れてた……
瑠奈が何時もので倒れたから病院まで運んでたんだよ〕
〔るーは大丈夫なのか?〕
〔今は点滴して眠ってる。熱も少しあるから、俺が傍に居るんだよ〕
〔何っ?俺もそこへ……〕
〔親父。そんな事して、瑠奈が喜ぶはずないよな。退院したらそっちに連れて行くから〕
〔必ずだぞ〕
〔あぁ〕

ほんと親父と瑠奈が先に知り合ってなかったから、こんな事しないのにな……

瑠奈と出会えたのは親父のお陰だから、仕方ないよな。

裕樹side end…