「平木さん」 その時、恐ろしい悪魔の声が聞こえた。 「………」 …きっと気のせいだ。 朝だから疲れてるのかな… もしかして人違いとか… 振り向いて違う人 呼んでたとかいう勘違いだったら恥ずかしいし… そう何度も自分の胸に言い聞かせて私は体中に汗をかきながら下を向いていた。 「…平木梨香さん?」 ………やっぱり私だ………