補習と工藤と一ノ瀬

もうすぐで神崎君の唇と私の唇が重なりそうだった時…

『おい神崎。何してるんだ?』

その瞬間私は何が起きたか分からなかったけど、
キスがまぬがれたことはわかった。

神崎君の顔が私の潤んだ瞳にぼんやりと
映り込む。

彼の顔は悔しそうだった。

そして、さっきの男が
『一ノ瀬に何をしたんだ?』

「っ…。」
神崎君は黙り込む。

『次。一ノ瀬に手を出したら俺が許さんからな。』

神崎君は返事もせず屋上から抜け出して行った。

その紳士な人が誰なのか知りたくて、

見た先には、自分の目を疑ってしまった

だって、その紳士な人が工藤先生だなんて思わなかったんだもん。

でも私はそんな先生を見たら、
抱きつかずにはいられなかった。

先生に思いっきり抱きついたあと、

「先生。怖かったよ。」
と言ったら、

「気づくのが遅くてごめんな。」

と無表情で言われた。

でも今はその表情も優しく見えた。

それと同時に胸がキュンとなった。

私のヒーローは2-Bの担任の工藤 樹。