「葵ちゃん!?!?」
倒れ込んだ彼女の
細い小さな体を支えながら
何度も名前を呼んだ。
熱は??
「あちぃ..」
やばぃぞ..
かなりの高熱かも..
「ん..はな..ぇだ先...輩..」
苦しそうに目を閉じて
荒い息で俺を呼ぶ。
俺の服の袖を掴む腕は
力なくて。
でも
葵ちゃんの辛さを伝えるには
十分だった。
「大丈夫だから!
俺が助けるから..
安心して!?」
「..ぅ..うっ..」
泣いてる?
そんなに苦しいの?
彼女を部屋に運びながら
抱き抱える腕に力を入れる。
「..雅..人ぉ」
ぇ??

