私を惚れさせて。私の虜になって。

「ふざけてたんだよ2人で!お前らが遅いから!」


「まだ20分」


10分も早い。


「まー、これ動かしてやろうか?」


「やめろ!まじで!」


きゃっきゃと騒ぐ2人。


いつも通り。


「行くぞ」


車のドアを開けて運転席に乗り込む俊くん。


「トランク開けろ!」


「…ったく、二度と勉強教えねぇぞ」


ぶつぶついいながら、ぱかっとトランクが開いて、まーくんがキャリーバッグを中にぶちこむ。


「…俊くん、これは何?」


「初心者マーク」


「…気が抜けねぇぜ」


どうりで新品の車の助手席にらまーくんを半ば強引にぶち込んで、松木と後部座席に座った。


「出発!」


ばいばい。


私の、大好きな、地元。