私を惚れさせて。私の虜になって。

「おい?」


おもちゃが欲しい子供みたいに。


「おーい?」


キッと松木を睨んだら、反対に少し笑って


「ちょっと待ってろ」


そう言って部屋を出て行った。


シーンと静かな部屋の中。


もう少ししか一緒にいられないのに。


バカだったのかな。


「飯!」


バンっと乱暴に扉が開いて。


お盆を持った松木が現れる。


「来い!」


ニコニコ、笑いやがって。


「しょーがねーな」


本当は嬉しいくせに、素直じゃない私は不機嫌そうに起き上がった。