私を惚れさせて。私の虜になって。

「えぇっ!?なんで!?」


そうか。

「なんでって…いつまでもお世話になるわけにもいかないでしょ?」


あきくんは、知らないんだね。

「は!?家出とかじゃないの!?」


「違う違う」


小学5年生に、死んだ話はダメかな。


「なんか、分かんねぇな」


頭をがしがし掻いて笑う。


「兄弟、だね」


仕草が、凄く似ている。


「わかんねぇなぁ!まぁ、それならいっか!」


がははって、笑うとこも。


「あ、でも、ここだけは教えて!」


「ん。」


借りた、シャーペン。


5年生なんて、いいなぁ。


まだ、私は腐ってなかった。


「おー!さんきゅ」


「うん」


「そのシャーペンやるよ!お兄ちゃんとお揃い」


「え?」


「持って帰れよー。忘れんなよー」


「じゃあ、貰うね」


また、お揃いが増えちゃった。