私を惚れさせて。私の虜になって。

人もたくさん乗ってる、昼間の電車。

満員電車とまではいかないものの、

疲れ切っている私たちには、辛い。

松木は携帯を弄りだす。

「1番近いとこだと、ここになるな」

しばらくして、私に画面を見せてくる。

私が行くことになりそうな、施設を探していたみたい。

「…どこ」

全く知らない地名がある。

「電車で1時間ぐらいだな」

「…そんな」

遠いよ。

今は、自転車で10分なのに。