私を惚れさせて。私の虜になって。

必要ない子は、どうすればいいかな。

「あっ!」

「あっ…」

改札口から出てきたのは、

何年も前にあったことのある、まーくんのお母さん。

本物の、お母さん。

まーくんはお母さんの元へ行く。

まーくんを確かに確かめると、泣き出した。

「松木も、親待ってるんじゃない」

こんなところで、いつまでも手を握ってくれる訳はない。

「いいんじゃね」

「なぁっ!いつまでいる?」

駆け寄りながら私たちに聞くまーくん。

ほら、帰りたいんだよね。

「俺は…」

私の顔を、ちらっと見た松木。

帰りたい、よね。

「ばいばい」

私はまだ、ここにいたいよ。

もしかしたら、また会えるかもしれない。

松木の手を振り払った私は、また、お母さんの元へ向かう。

いくら罵声を浴びさせられようが、

いくら殴られようが、

お母さんは、お母さんなの。

だから、一緒に居させてくれても、いいじゃない。