私を惚れさせて。私の虜になって。

私の前にいたのは、

「菅原のばかやろー」

「強がっちゃって。かわいくないぞ。すがちゃん」

もう、帰ったはずなのに。

腰が抜けたのは、初めて。

こんなに泣いたのも、初めて。

「端、行こう?」

私の手を取って、立たせようとしてくれる。

でも、わがままな私は、もう自力で立つ気なんてない。

放心状態ってこういうことなのかな、

立とうとしない私を見て、今度は両脇に腕を突っ込む。

勢いよく上に上げられたら、体も上に上がった。