私を惚れさせて。私の虜になって。

「俺、また寝よっかな」

まーくんが伸びをした。

「もう雨も止んだし…酷くなることはねぇだろ」

「…そうだな」

「…おやすみ」

別に、私だけがかわいそうなんじゃない。

「ほれっ。旨かったぞ?」

松木が潰れたおにぎりを投げてきた。

キャッチ能力なんて、皆無な私だけど。

「ありがと」

ラップを開けるとなんだか懐かしいような、ごはんの匂いがした。