私を惚れさせて。私の虜になって。

「それっぽいのが、いるんだって」

喋って、私だけのものじゃなくしないと、私が壊れてしまいそうだ。

「うん」

また2人は私の両隣に座る。

「連れは何人だか分かりますかって、言われて」

「うん」

「優葉と、おばあちゃんも一緒って言ってたから、」

「うん」

松木が私の手を握った。

「母と、妹と、祖母の3人です、って言ったら、」

「うん」

まーくんも真似して、私の手に手を重ねた。