「佐久良」

不意に肩をトントンと叩かれてはっと目を覚ます。

すると私の前には苦笑している高木君。

「授業終わったよ」

「え!?」

うっわーーー!寝ちゃった!!

寝ちゃったよ!!

「最悪ぅ…」

「ははっ、ノート貸そうか?」

「ありがと…」

そう言って高木君からノートを借りる。

「授業中ぼーっとしてたけど…やっぱりなにかあったんだろ?どうした?」

高木君がそう言って私の顔を覗き込む。

「え…あー…ううん、なんでも…」

「…そっか。なにかあったら相談乗るし、いつでも頼っていいから」

そう言って微笑む高木君に私も微笑み返す。

「ありがとう高木君…」

そう言うといいえ、と言って友達のところに行ってしまった。

はぁ〜、高木君ってほんと優しいよね。

かっこいいし。

モテるんだろうなぁ…

私はそんなことを思いながらノートを写し終えて再びうつぶせになる。