「ごめん…来翔…私育てられる自信ない…」

朱音は俯きながら言う。

「え?」

「朱音さん?」

朱音の言葉にみんなが固まる。

「朱音?なんで…?」

来翔が聞く。

「私はっ…母親になんてなれないよ!!

口も悪いし、作法だってほとんどできないんだよ!?

それなのに龍宮寺家の妻になれたこと自体が奇跡なのにっ!!」

「朱音それは違う!!

口が悪いなんてどうでもいいんだ!!!

それが朱音の良さだろう?僕はそこにも惚れたんだよ!!

妻になれたのだって奇跡なんかじゃない。

僕が選んで、周りが納得したからだ。

君じゃなければ僕だって、周りは納得しなかったよ!!

だから…違うよ。」

来翔はそういい朱音の手を強く握った。

「私はね、朱音。

朱音がいてくれてよかったって思う。

お互い幼馴染同士だしさ、

大体なにを言いたいのかわかっちゃうじゃん?

それってすごいことだと思う。

だから…私は産んで欲しいな。生まれたらさ、

瑠花と颯優の幼馴染になるんだよ?

私たちと同じになるの。」

蓮唯は笑顔で言う。