「奥様、お客様がお見えです。」

戸の向かいから告げられた。

「お客様?お通しして」

「蓮唯~元気だった?」

「朱音!!希子まで~」

お客様は蓮唯の親友、桜方姫 希子(さくらがたき きこ)と

一十木 朱音(いっとき あかね)

「そうか!!朱音はもう一十木じゃなかったね…。

龍宮寺か…」

「えへへ。」

「そうだったのか?ご結婚おめでとうございます。」

優はそう言った。

「ありがとうございます。

先月、龍宮寺の来翔さんと結婚させていただきました。」

「来翔って…あの?」

優が聞く。

「そう、私はもう優がいるからなんならって…。

朱音を紹介したら来翔ったら一目惚れしちゃうのよ。」

蓮唯がそう説明すると希子が静かに口を開いた。

「皆さん羨ましいですわ…。

わたくしはどうせ…独り身で死ぬんでしょう…」

「き、希子…いつかくるよそんな日が!!」

蓮唯が必死でフォローをする。