再び、沈黙…。


「まさか…容保様が、優太は口をきかないとおっしゃったのを喋れないって思ってましたか?」


控えめに聴いてくる司



「だって…私が話し掛けても首振りで答えますし…」
さみしそうに沖田が呟く


「基本、人と関わらないんです
首振りで答えることもめずらしいかも
でも、喋りますよ?
俺よりおしゃべりだと思います」


全員が信じられないという表情だ



「その…優太のことだが…きいてもいいか?優太のこと知りてぇんだ」

土方がいつになく弱く聞いた
本人いないのに、悪いかなと思ったのだろう


「皆さん、優しいですね
優太が嫌がることはしないし、無理に話しをさせようと考えもしない」

司は少し笑って

「俺たち、会津藩 参謀ではありません
すみません
容保様は優太に政の相談していますが

優太とは、昨年末に容保様と京へ来てから、優太の側近になって知り合ったんです

優太は元々は家茂様の所にいたらしく、浪士組を創る為に、一橋 慶喜様の所へ行き、浪士組が安定するまで会津藩にいるらしいです
これくらいしかわからないのですが、家茂様の所でも、慶喜様の所でも、色々辛かったみたいで…自害しようとしたこともあるらしく…
俺は、優太の側近というより見張りみたいです
でも俺は、優太を友達だと思ってますよ!

容保様がおっしゃるには、優太は頭がいいので、色々な所から利用されてすぎて、裏切られて、人との関わりをやめたとか」



「司  話してくれて、ありがとう
優太は壬生浪士組を作ってくれた
俺たちも優太に何かしてやりたいな…」



近藤さんの言葉に、皆それぞれ考えた



「ふふふっ皆さん今まで通りで十分です! 優太、ここにいる時は楽しいみたいで…
無表情ですが、わかるんです!
これからもよろしくお願いします!」