慶喜と俺の口喧嘩の仲裁に入ったのは
近藤さん…

「慶喜様、無理強いはよくありません」


「うむ、悪かった」


「俺もむきになった。ごめん」




「雪之介、俺は君にきてほしいと思っているよ!男女関係なく、君が新選組にきてくれたら、本当に嬉しい!……君が望むならね!?」


近藤さんは、俺が死ぬってわかっても変わらずに接してくれる
俺じゃなくても、相手の気持ちを考える人だ
本当に優しい


「ごめんなさい
新選組に入ることは、できません」


もっと皆といたくなるから


「謝ることはない。いいんだよ」


もっと皆を好きになるから


「入りたくなりゃ、いつでも言えよ」


土方さんへの気持ちが強くなるから


「なんだ。残念だなぁ」


死にたくなくなるから


お願い……


心を乱さないで







胸が痛い ズキンズキン

手を胸に当てないように、我慢する





「雪?」




「は?」



「顔色悪いぞ?」




「そう…かな」



誤魔化そうとするけど… バタン



あぁ。 また倒れた








「雪!!!」