「土方……雪は、いつも最前線にいる
いつどうなるかわからぬ
雪は、自分以外を守ることには、見境ない
だが、自分を守ることをしない
明日、命を落とすやもしれんぞ?」

「土方さん!私たちだってそうでしょ?
せっかく想い合っているのに、どうして恋仲にならないんです?」

「うむ。俺らに遠慮はいらんぞ!?
むしろ、こちらも遠慮せぬがな!」

「あー。のぶさん!私だって!!」


どんだけ前向きなんだよ


「俺は、二人のように想えない
あいつに死なれた時から、怖いんだ
俺が追い詰めているようで…」


思っていることを言った


「とにかく!!早くしろ!
悩むより行動だぞ!」

「そうですよ!」


言いたいことをいい出て行った




なんで俺を応援するんだ?

雪が俺を好きでいてくれている?

俺が雪にしてやれることってなんだ?



におい袋…




あぁ。俺は、馬鹿だな

信じてやれずに傷つけて、どんな気持ちでにおい袋を持って行ったか



まだ持っているかな





雪と話がしたい







夜中、縁側に行く

いつも雪がいる場所には、いなかった


一人、月を見る


月を見てこんなに切ない気持ちになるなんて……


俺は、雪が好きなんだな