「すぐ終わるんだから頑張るのよ。」

「そんなの分かんないじゃん。」

「あの先生いつも説教で終わるんでしょう?なら大丈夫よ。」

「......プリントかもしれない。」

「何言ってんのさ蝶‼頭いいんだからすらすら解けちゃうでしょ‼ほらほらっ‼」

「ちょっ.....」

半ば強引にくるみがあたしを学校側の方へと体を動かし、背中を押す。

「蝶。また明日ね。」

「蝶ファイトっ‼明日また学校でっ」

「.......うん。また明日。気を付けて。」

あたしは二人にそう言って歩いていく後姿を眺めていた。

「......はぁ......ものすごく帰りたい.....」

再びため息をつきながら校舎の方へと戻っていく。

今は.....4時20分ちょい。ケータイの時間を見ながら残りの時間をどうするか考える。.....それほど時間はかからなかったが。

「.......図書室行ってこよ。」

そう一人でつぶやき、教室ではなくて図書室へと向かっていった。