大嫌いで大好きな幼馴染み

「見る立場にもなってみろ。あんなの見たいなんて思うはずないだろ。もしお前じゃなくて他のやつだったとしても同じように助けた。」

「......っ.....」

何も言い返せなくなるあたし。.....悔しい。

....嫌い。本当に嫌い。

あたしが夜から顔をそらしていると。

「それに」

グイッ

「....‼ちょっ...‼」

手首が少しだけ赤くなっている腕をつかまれてしまい、あたしにも夜にも見える位置まで持っていかれる。

「痛くないなんて嘘をつくぐらいなら痛そうな顔をするな。」

「.........」

.....顔に出てたんだ。

夜に図星をつかれてしまってはどうする事も出来ない。

だから夜とは視線を合わせなかった。

「.....行くぞ。」