これでもう夜と話すことはなくなったと安心していたら。

出した覚えのないノートが開かれた状態で机の上にのっていて。

それを見てみると、何かが書いてあった。

”俺だってお前が嫌いだ。幼馴染みなんて嫌なほどに。蝶がこの世で一番嫌いだ。”

それを見てあたしはバッと席を立ち、ノートを隣のやつへと投げた。

その勢いでイヤホンが両方取れてしまう。

「あたしと同じ事言わないでッ‼視界に入れるのでさえ嫌ッ‼」

そう叫び、あたしは教室を飛び出していた。



「はぁっ....はぁっ....はぁっ....」

あたしはただ走っていた。.....屋上へと。

ずっと走っていた。

バンッ

そして着くと同時に思いっきりドアを開け、

壁にもたれかかり、足の力がなくなったかのようにそこに座り込んだ。

「....夜なんか嫌い....‼大っ嫌い....‼あたしの前からいなくなれ....‼」

そう....空に向かって叫んでいた......。