大嫌いで大好きな幼馴染み

「---.....嫌いじゃない。」

「.....っ......‼」

あたしは思わず夜の方を見てしまった。

夜はあたしに”嫌いじゃない”と言った。

そんなの.....そんなの嬉しくないはずがない。

だって夜には、夜にだけは嫌われたくないから....。

「....それ、本気で--...」

「....なんて嘘だ。俺はお前が嫌いだ。真に受け--...」

バンッ

夜の言葉を遮るように自分のカバンをぶつけた。

「.....ってぇ....」

「そんな嘘つかれるぐらいなら嫌いって言われた方がいい‼」

そう思いっきり叫んでいた。本当にムカつく。

嫌い。大嫌い。

「夜なんか大っ嫌い。一生あたしに話しかけないで。」