大嫌いで大好きな幼馴染み

「ふわぁ~あ....この時間いつも寝てるから眠い....」

眠い目を擦りながら門を出る。

そして門を閉めるために向きをかえたら。

「......何でいるの」

.......あたしの家と夜の家の真ん中にある壁に、もたれている夜がいた。

まさにさっきあたしが夜を待っていた場所と同じところだ。

「......出てくるのが遅い。でも俺も30分以上待ったからおあいこだな。」

「......待ってろなんて言ってないし。」

「俺は用があって待ってたんだ。」

「は?あたしに用ってな--...」

”何なの”と言おうとしたが夜はあたしに半分に折りたたまれた一枚の紙を見せる。

「蝶。これ絶対だからな。」

「は?」

「読めば分かる。」

夜はそう言ってスタスタと歩いて行く。

.....あたしに紙を押し付けて。