それはさぞ珍しい事だろう。

朝めったに会わないあたしが外にいて、しかも夜に電話をかけてるなんて。

自分でも珍しいと思っているほどだ。

夜が驚くのも無理はない。

「用があるって言った。いいから早く外に出てきて。」

窓の方をずっと見ながら電話でそう話す。

そしたら.....

ツー....ツー....

「....いきなり切った....」

夜は何も言わずそのまま電話を切っていった。

.....今日の夜はものすごく腹が立つ。

今日一日はツイていないかもしれない。

そしてそんな事を考えているとドアが開く音がする。

急いでくると思いきや....ものすごくゆっくりと外へと出てくる夜。

そしてあたしの前へと来る。