大嫌いで大好きな幼馴染み

「そんなの明日出せばいいだろ。」

"ほら、早く行くぞ。"

そう言って夜はそのまま引っ張っていく。

.....それによく見てみると、空いている手でプリントとあたしのカバンを持っていた。

そして、教室の外へと出る。

ビクッ

.....その時に思わず夜の腕にしがみついてしまう。

当たり前だが、廊下の電気が消されていたのだ。

「......教室の電気消すからな。」

「......いちいち言わないで。」

あたしがそう言うとパチンッという音が鳴り響き、少しだけその音に驚いてしまう。

「蝶。目つぶってんなら開けろよ。」

「出来るわけない。」

今、あたしは夜の腕にしがみついて顔は下を向けて目をつぶっている状態。

夜はその事を知っていてそんな事を言っているのだろうが、あたしには無理な事だ。