大嫌いで大好きな幼馴染み

教室の電気のスイッチがある所まで行った夜にそう言う。

そしたら夜は振り向き、あたしを見る。

そして何も言わずに教室を出て行った.....。

「......っ....」

一人になった不安とさっきの感覚が戻ってきてしまい、再び床に座り込んでしまった。

「......大丈夫。.....朝なんてすぐ来る。」

そう自分に言い聞かせて無意識に震えてる体をさする。

「......ヒック...っ」

耐えようとしていたがやっぱり涙が出てきてしまう。

.......泣くぐらいなら引き止めればよかったんだ。

”嫌だ”って。”帰らないで”って。

それさえ言っていたら一緒に帰っていたかもしれない。

なんて.....今更そんな後悔をする自分が本当にバカだと思った。

あたしは気を紛らわそうと鞄の中から音楽プレイヤーを取り出す。

急ぐように両耳にイヤホンをつけ、目を閉じた。