大嫌いで大好きな幼馴染み

「.......三枚.......」

そう言ったと同時に夜は自分の席へと座り、あたしの机の上にある残り三枚のプリントをとった。

「.......手、離さないと出来ない。」

「離さない。」

そのプリントをやろうとしてくれてるのかそんな事を言う。

夜は左利きで、今あたしが手を握っているからシャーペンすら持てない状態。

だけどあたしは手を離すことを拒否する。

「帰れなくていいのか。」

「もう帰れない。」

「........お前を置いてでも俺は帰るからな。」

ビクッ

思わずその言葉に反応してしまう。

......夜が、そう言うなら。

「帰ればいい。あたしは朝までここにいるから。......そんな事を言うならあたしなんかほおって帰ればよかったじゃん。」

嫌いな相手ならなおさら。