どのくらいの時間が経ったのか分からないほどずっとそこにいて。

何も考えてなくて。

チャイムの音すらも聞こえなくて。

気づいた頃にはもう外は夕日が出ていた。

「.....あたし今日一日に3回も逃げて......。しかもまともに授業出てないし.....。」

あたしはため息をつくことしか出来なった。

そのままぼーっとしていると、携帯が鳴った。

メールかと思ったら、電話で。

電話をかけてきた人物はくるみだった。

あたしはとりあえず電話に出る。

「.........もしもし」

『蝶!?今どこにいんの!?』

ものすごく大きな声で喋るから、思わず携帯を耳から離す。

『ちょっと蝶!?』

「あー.....うん。まぁどっか。」