あいつさえ来なければ平和なのに.....と。

それだったら、女の子達の声を聞かずに済むから。

あたしはそれほどまでに、女の子達が叫ぶ

理由になるあいつが大嫌い。

あたしは周りの音が聞こえなくなるぐらい

音楽を大きくする。

「.......どっか転校すればいいのに。あたしの前からいなくなればいいのに。」

一人そうつぶやいていた。


「...い。...す!...ろ~?」

「.....ん.....」

誰かに体を揺さぶられ、しぶしぶ目を開ける。

「あ。やっと起きた黒須。もうHR始まってるぞ?」

今、目の前にいてそう言っているのは

同じクラスの男の子でクラス委員長。