「名前を呼ばないで!!あたしを見ないで!!一生話しかけないで!!」

そして.......あたしは走って逃げた。

「..........ごめんね夜くん。蝶ちゃん呼び止めちゃダメだった......??」

「..........腕、離してくれないか。」

「それにしてもすごい嫌われようだね??夜。」

「..............」



「.........逃げてばっかだな.......あたし。」

トイレへと着き、少しだけ気分を落ち着かせる。

あたしには夜の考えている事が分からない。

あたしが嫌いなら話さえかけてこなければいい。

........あたしがやってるみたいに。

だけど夜はあたしの言った事なんて一つも聞かない。

さっき言った事だって絶対に守らない。

名前は呼ぶし、どこにいてもあたしと目が合うし、話しかけるし。

そんな夜があたしには分からない。

だって、先に嫌ったのは........

「.........夜の方なのに。」

あたしはしばらくトイレの中にいた......。