どんどんみんなが近づいてくる。

一歩一歩は遅いのに、あたしにはそれが速く動いているように見える。

あたしはいろんな気持ちが混じって気持ち悪くなる。

だけど今もおもっていることはひとつだけ。

........夜は大嫌い。

あたしは動かなかった足を動かし、そのまま前へと進んでいく。

前にいる人たちなんか気にせず、ひたすら歩く。

そして.......通り過ぎる瞬間。

「あれ??蝶ちゃんだっ!!」

ビクッ

一人の女の子があたしに気づいてしまい声をかける。

その時、不意に顔をあげてしまった。

「どこかに行くの??」

その女の子に聞かれる。

「...........ちょっとトイレに。」