「..........」

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図書室を出たあたし達は、お互いに何一つ喋りもしなかった。

......理由のひとつとしてはあたしが夜の2,3歩後ろを歩いているからだと思うが。

あたしは夜の後姿をずっと見ていた。

そう言えば....小さい頃はよく夜の隣に並んで一緒に歩いてたな....。

しかも手をつないで。

今となっては手を繋ぐどころか、隣に並んで歩くことすらしなくなったあたし達。

もう一生あの頃のようには戻れない.....。

......そんな事すらも嫌なくらいお互いがお互いを嫌う存在になってしまったから。

あたしは夜の事を見続けている自分に嫌気がさし、視線を窓の方へとずらした。

まだ5時だからか外はまだ明るい。

本当は今この瞬間、ものすごく帰りたい気持ちになってしまうがそこはあえてがまんする。

また前みたいに暗い中帰るのはごめんだ。

......死んでも絶対に嫌だ。