しかも夜の前で.....。

夜には泣き顔ばかり見せているような気がする。

あの時の居残りだってそうだ。

あたしは怖くて.....泣いていた。

今だって....もう何で泣いているのかさえ自分でも分からなくなってくる。

あの詩を読んだから泣いているのか、それとも----.....

「......本当にこの本好きだな。お前。」

夜はそう言ってあたしがさっき読んでいた詩を手に取る。

「......夜だって何回も借りるほど好きなんでしょ。その本。」

「あぁ。こんな面白い本、他にないからな。それに.....」

ぽんっ

その本を持ったままあたしの頭にのせる夜。

「なに--....」

「お前が好きな本だから俺も好きなんだよ。」

「......なん....で....」