「はぁー」
瑠那はため息を吐いた。


足はもう疲れきって
じんじん痛んできた。

もう三時間近くは歩いているというのに

住宅街らしきものはないどころか、

森に入ってしまったのだ。


木々の隙間から入る月光は、
暗い道を明るく照らしているが、

ホーホーとなくフクロウの声や
風で木々の擦れる音は何処か不気味さを醸し出していた。



ほんとここはどこなんだろう…?

外国なのかな?


だとしたらなんで?

いろいろな考えをめぐらしても、

瑠那にはただ不気味な森を彷徨うしか
他に道はなかった。