「私、ずっと涼介の事好きだったの!!」




「…え。俺??」




屋上に涼介を呼び出し、ずっと
言えなかった事を伝えた。





「本当の事を言うと、涼介に近づくために
 百合に近づいたんだ。」




私がもう一つ言えなかった事を言うと
涼介はさらに驚いた顔をして



「それ、百合に言ったの?!」


って。



やっぱり百合が一番なんだね。



わかってた。涼介は百合のことが
ずっと好きだってこと。



でも近くにいたら、
いつか私の事をみてくれる日が
来るかもしれないって。



でもずっと涼介は百合に一途で。



でもそこも大好きで。





私は静かに頷いた。


「ごめん。俺、百合の事が好き。
 だから七瀬の気持ちには答えられない」



「うん。頑張ってね。」





涼介は少し急ぎ気味で屋上から
出て行った。



多分、百合の所に行くんだよね。







でも伝えられて良かった。



今すっごくスッキリしてる。




まさか、あの転入生に背中
押されるなんてな。



人生って思いがけない事ばっかり。