その時麗華の中に何かが
閃いた。


「そうだ……………」


何かを思いついた麗華が
つぶやく。


そう。麗華は決心したのだ。


麗華に最後に残されたものを
使う事を。

旦那もいない。
貯金も底をついた麗華に

最後に残されたもの。

もう今の状況ではそうするしかない


麗華にはそう思えて
仕方がなかった。


「祐樹…こっちおいで」


麗華が祐樹を呼ぶ。
祐樹が走り寄ってくる。


麗華は祐樹の頭をなでながら
祐樹に質問する。


「ねえ、ママのことが好き?」


無言でうなずく祐樹。