箸矢の葛藤は絶頂に達していた。 この教科書をどう受け取れば良い? 左手は明らかにオカシイ。 「……」 箸矢は左側から差し出されている教科書を右手で受け取った。 ……また変な奴だと想われた。 教科書を渡した女の子は怪訝そうな顔で箸矢を睨むとすぐに手を引っ込めた。 拾ってあげた事を後悔している様子だ。 「……」 箸矢は少し傷ついたがそれどころではなかった。