独りで昼食を摂っていた。 いつの間にか独りだった。 社会人になれば独りで昼食を摂る事はそれほど珍しい事ではない。 だが高校二年生の箸矢にとってこの独りで昼食を摂る姿は世間から見たら珍しい事だった。 だから箸矢は食べる事が速くなった。 この孤独をさらに感じる時間から一秒でも早く逃れる為に流し込む様に食べる術を身につけたのだ。 早食いは体に悪いと今は亡き母親に言われた事がある。 だけど体が悪くなってもいいから亡くなった母親の教えに背いてもいいから全力で逃げたかった。 それくらい嫌だった。