とある金曜日の午後七時からとある日曜日の午前八時半まで右胸に箸矢涼が居座っていた。
 何せ一日半も滞在されたのである。
 いい加減これが夢ではない事を受け止めなければならなかった。

 そこに居る箸矢涼は学校での箸矢涼の姿とはほど遠い男だった。
 下品。
 とにかく下品だった。
 最初はそのギャップに嫌悪を抱いていた。
 しかし永遠の拒絶に想えたが実はそれは瞬間的なものだった。