「……」 スローモーションによる走馬灯は続いた。 次に思い浮かんで来たのは十二歳。 小学校六年生の頃だった。 それは突然だった。 箸矢は何もしなかった。 何もしなかったがクラスメートから攻撃が開始された。 一方的な開戦だった。 背も小さく体も細くそして何よりも喋りが苦手な十二歳の箸矢はクラスメートから虐められた。 言葉を選ばない虐め。 男子からも女子からも性別を選ばない虐め。 言葉の大切さ性別の無意味さをこの時の箸矢は噛み締めていた。