「ややこしいね」

 「うん、ややこしい」

 「なんかウケるな」

 「ね。なんかちょっぴりウケる」

 「へっへへ」

 「ふふふ」

 「腹減った」

 「飯でも喰うか?」
 
 焦げ茶色の掛け時計は七時を示していた。
 とある金曜日の夜だった。