「今日はどうだった?ん?」 「今日はねえー、とにかく眠かった!六時間目とか本当ちょーヤバいわけ!」 「へええー」 「危うく寝るところだった!」 まだ玄関である。 茶碗子と母親はいつも手も洗わず着替えもせず二十分はこの玄関で会話をする。 会話と言っても茶碗子が聴いて欲しい事を一方的に話し続けるのだが。 母親は短くも的確な相づちを打つだけだ。 それが茶碗子にとっても母親にとっても大事な事。 この時間がお互いにとって一番幸せなのだ。