「さようならー!」
        みんな仲良く帰っていく。私を除いては。
  教室を出て、イヤホンで音楽を聴きながら、靴を履いて、門をでると
              ードンッ!
             「す、すみません…」
             とっさにそういうと
             「やっと来たか。」
        顔を上げると、コックリさんが立っていた。
               「帰るぞ。」
     コックリさんはそういって、手を繋いで歩き出した。
            (私、子供じゃないのに…)
         そう思っても全く手を離すつもりは無く。
                ーガチャ!
        歩いて15分ほどの所にある家に到着。
              「はぁ。」
     ため息が出た。すると、コックリさんは心配そうな顔をして
             「どうしたんだ?」
              と聞いてきた。
       まるでお母さんが子供を心配するような顔をして。
              そういわれると、
      私のお母さんの事を思い出してちょっと涙が出てしまった。
             「………………………」
    コックリさんはどうしていいのか分からずに、慌てている。
      「……ちょっと私のお母さんの事を思い出しちゃった。」
         作り笑いをしてコックリさんの方を見ると、
              …抱きしめられた。
         「…一人は嫌…。もう一人は嫌だよ…!」
    本音が出てしまった。すると、コックリさんが口を開いた。
         「大丈夫。小雪は一人じゃない。」
          コックリさんは私の頭を撫でて
            「さて!ご飯作るか! 」

          そういうとコックリさんはキッチンに向かった。