「はい。 到着〜。」

気づいたら、もう、大悟の家だ。

「加藤は、2回目??だよね。」

「うん。」

1回目は、さんざんだったけどね。

そう、自分で、思っていたら、あの日のことが、よみがえる。

また、顔が熱くなる。

私はバカだ。自分で自分の首をしめた。

もう、気にしない。

そう思って、大悟の家に入る。

「おじゃましまーす。」

目の前にあるのは、前にきた時と同じで、大悟が描いた絵や、大悟の弟くん、ひかる君の工作。

「えっと、とりあえず、なんか出すね。」

大悟が言った。

私は、自分の持っていた、クッキーを急いで出す。

「あの、これ、私のお母さんが持って行けって。」

「うわ!!まじ!? 俺これ、大好きな

んだけど!!」

そう言って大悟は、嬉しそうに袋

を開ける。

「これ、どこで買ったの??」

大悟に聞かれた。

「それは、しゅうせい...知合いの

男の子と私で、私達の学校の

文化祭??みたいなので買った

クッキーだから、どこで売ってる

のかはよくわからない。」

嬉しそうにクッキーを食べていた

大悟の手がとまり、今度は真剣な

目で私を見て、

「しゅうせいって誰??どんなや

つ??」

時々、大悟のこういう真面目な

顔を見るとドキッとしてしまう。

「え?? しゅうせいは、私のお姉

ちゃんと同じ学校で一つ上の

マリコちゃんっていう子の弟で

実際は、私よりも一つ上だけど、

中身は私の方が上で、可愛い感じ

の男の子。

たまに、一緒に遊ぶんだ。」

「そいつといて楽しい??」

大悟が聞いてきた。

どうしてだろう。

大悟もしゅうせいに会いたいのか

な??

そう思い、

「うん。楽しいよ!!

面白いし、頼れなさそうで、頼れ

るっていうギャップ??が凄い

の。今度、」

会ってみる??

そう聞こうとしたが、大悟が近付

いてきて、

「俺よりも??

俺よりもそいつと一緒にいた方が

楽しい??」

そう聞いてきた。

いやいやいやいや!!

近いよ!!!

心臓こわれちゃうよ!!

え??大悟といるより楽しいか??

しゅうせいは、楽しいけど、

大悟といる方が幸せだなぁ。

でも、大悟といると、心臓ドキド

キだよね。

壊れるよね。

それは、しゅうせいの方が一緒に

いて楽しいのかな??

ん??

もしかして、大悟には私の心臓の

音が聞こえているの??