魔王の娘が勇者になりたいって変ですか?

「憎しみ……ですか?」

 シエラが、そう言って一花の方を見る。

「そう憎しみ……
 これまでの憎しみが全部消えたの。
 でも、怒りという感情はあるから怒らせると怖いわよ?」

 一花は、そう言って笑った。

「まぁ、憎しみがなくても戦えるからな!
 戦力にはなるぜ!」

 ジョーカーがそう言ってタバコに火をつけようとする。

「ここ禁煙です」

 レインが、そう言ってコーヒーを出し現れる。

「おっとそうだったか。
 最近はどこもかしこも禁煙ばかりで喫煙者にはつらいな」

 ジョーカーが、そう言うとバルドもため息まじりに答えた。

「全くだ」

「まぁ、この艦の兵士には未成年も多いからな。
 その辺は我慢してくれ」

 ガウルが、そう言うとジョーカーがうなずく。

「まぁ、この艦のルールには従うさ。
 で、日本政府はどう出るんだ?
 短期間で広範囲殺戮兵器を撃たれたんだ。
 黙っているわけにもいくまい」

「その件については、なんとも言えませんね……
 先ほど入った情報によりますと何人かの官僚たちが既に暗殺されているそうです。
 残された官僚たちは自分たちを護るだけで精一杯でしょう」

 レインが、そう言ってファイルをガウルに渡した。
 ガウルは、そのファイルをめくると目を丸くさせた。

「……同時刻にこの人数の官僚を暗殺か。
 偶然じゃないんだな?」

「はい。
 あとこちらのファイルも確認下さい」

 レインは、そう言ってもう一つのファイルも渡した。

「暗殺の主犯は、ダークグラムか……
 こんな時期に厄介な相手が現れたな」

 ガウルは、そう言って頭を抑えた。