「そうだね。
 なら、仕掛けさせてもらおうか……」

 そう言って現れたフェアリーは、黒い虎のマントで覆われていた。

「君は、誰だい?」

 白銀が小さく笑いそのフェアリーを睨む。

「僕かい?
 僕の名前は、大河 正(たいが じょう)だよ」

「正ね……
 で、その虎のマントは君の趣味かい?」

 白銀が、正をバカにするような口調で言うと正はクスリと笑う。

「趣味ではないよ。
 これは、ハンデだよ!」

「言ってくれるじゃないか!」

 白銀は、そう言ってそのフェアリーをシラヌイで斬った。
 しかし、そのフェアリーは無傷だった。

「このアトラナートにそんなチンケな武器は効かないよ」

「アトラナート?
 それが、君のフェアリーの名前かい?」

「ああ、そうだよ。
 この機体は、アトラナート。
 そしてこの武器がクロヌイ。
 クロヌイノツルギさ」

 正は、そう言って刀を抜く。
 そして、そのまま白銀と刀と刀の打ち合いがはじまった。