魔王の娘が勇者になりたいって変ですか?

「ゼン。
 君が僕の相手をしてくれるのかい?」

 白銀が、そう言って銃を構える。

「白銀!
 相手にとって不足なし!」

 ゼンは、そう言って槍を構えた。

「まぁ、僕の相手は君として……
 他の相手は誰がするのかな?」

 白銀が、そう言うと3つの影が現れる。

「きゃは、また会ったわね。
 今度こそ、私が殺しちゃうぞ!」

 クレイジーが、そう言ってバルドのバネッサに向けて釘を放つ。

「おっと、いきなりの攻撃か?」

 バルドは、ハンマーを振り回しその釘を叩き落とした。

「では、私は貴方を指名するわ。
 貴方に安らかな死を提供してあげる」

 バビロンが、そう言ってかみさまのテオス・フィリアに向けて扇を投げる。

「む?余は主と戦うのか?」

 かみさまは、その扇を避ける。

「では、妾(わらわ)の相手は……
 一花!貴方です!」

 そう言ったのはテオスの幹部のひとりであるマスティマだった。
 マスティマは、そう言って本を召喚した。

「私が相手……?」

 一花が構える。

「ほう。
 じゃ、俺らの相手は誰がするんだ?」

 ジョーカーが、構えるとマスティマが答える。

「貴方たちにはこれを……」

 マスティマが、水盃を召喚してさらにそこから水で出来た龍を数匹召喚した。

「水龍……か?」

 ジョーカーが、そう言って銃で水龍を1匹破壊した。

「水龍ならいくらでも召喚できるわよ」

 マスティマは、そう言って水龍を再び数匹召喚した。

「ジョーカー。
 コイツを早く仕留めないと水龍が無限に増え続けるわ」

 一花がそう言ってマスティマに銃で攻撃を与える。

「そうだな。
 俺は、その増え続ける水龍を破壊する。
 万桜、焔、彼方!
 お前らは、ニワトリを頼む。
 タマゴが、生まれたら即破壊してくれ。
 タマゴの間ならまだそんなに強くはない。
 だが、ヒヨコになれば厄介だ。
 ニワトリもそんなに殺傷能力はない。
 できるか?」

「ああ。
 わかった。
 ジョーカーさんの指示にしたがう」

 少し冷静になった焔がうなずく。

「シエラ、悔しいだろうがお前は撤退しろ。
 両手が使えないんじゃ悪いが戦力にはなれない」

「わ、わかりました」

 シエラは、そう言って後退した。