「優衣!今日一緒に帰ろ!
わたし教室で待ってるから!!」
「え、いいけど部活終わるまで待ってるなんて流石にヒマすぎじゃない?」
「大丈夫大丈夫〜
お勉強でもしてますから〜」
絶対勉強なんてしないくせに、
なんて言って優衣は教室をでていって
ポツンと教室に1人。
いつもはワイワイ賑わってる教室が
シーンとしてると、別の場所みたい。
違う顔の教室は卒業という名前の
「別れ」を一層寂しくさせる感じがしてちょっとだけ嫌になった。
薄っすら聞こえる吹奏楽部の音
薄っすら聞こえる野球部の掛け声
1人でこの音を聞いてるのは
きっとわたしだけ。


